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2012年01月29日

アドルフ・ムシュク様 II

昨年春にご来館いただいたスイスの作家、アドルフ・ムシュク様に、ドイツ語で出版予定であるとうかがった「リコルドと高田屋嘉兵衛」という本の刊行状況についてお尋ねしました。秘書である奥様(日本人)より、以下のメールをいただきました。

2011年11月21日

春先にご来館いただいた淡路島の高田屋顕彰館と申します。

高田屋嘉兵衛とリコルドの新書は上梓されたのでしょうか。

学生時代フランス語を専攻しましたが、何分ドイツ語はさっぱり
わかりませんので、ホームページを探すこともできずにおります。

タイトルをご教示いただけましたら幸いです。

2012年1月29日
拝啓,高田屋顕彰館様。遅ればせながら、新春のご挨拶申し上げます。
メール拝受、有り難うございました。旧年春にはご親切に御教示頂きました。改めて厚く御礼申し上げます。函館、松前では市の職員の方達の大変熱心なご案内を受けました。
主人の新作は10月のフランクフルトのブックフェアーで発表される予定で、現在最終の推敲をしております。来週出版社の担当者が来訪して詰め込みの仕事にかかります。800枚の原稿が300枚の小説になりました。
主人は昨年秋に催された国際学会を機にエストニアを訪問することができました。丸一日、運転手の方がリコルド家の出身地であろう場所を時間をかけて廻って下さったそうです。小説の内容はヨーロッパ史、文化史を扱ったかなり重厚なものになり、高田屋嘉兵衛ーリコルドだけを取り扱ったものではありませんが、二人の人間関係は重要な位置を占めています。主人は仕事を進めるにつれて益々二人の人格に感銘を受けておりました。
日本という国と日本人を改めて好きになったようです。もちろん新作は送らせて頂きます。
次回また淡路の菜の花の海を見に行きたいと願っております。
時節厳しい折柄、何卒ご自愛なさいますよう。
敬具。
ムシュク内

2012年1月29日 館より返信
貴信、拝受いたしました。

「いま生きていても、世界のどんな舞台でも通用できる人」とは、日本の作家司馬遼太郎の嘉兵衛評ですが、まさに嘉兵衛が〈世界〉という大きな舞台でその真価を問われようとしていることは、私共にとってもこの上ない喜びです。

@日本の読者にもお知らせしたく、貴信の文面を館のブログでご紹介するのをお許し下さい。願わくば近い将来、日本語訳が刊行されることを切に祈っております。

A函館でお目にかかった高田嘉七氏が、昨年11月にご逝去されました。〈歴史〉が人に語り継がれていくことを思えば、あの時期にご主人様と出会えたことは誠に不思議の感に打たれます。日露で開かれたお別れ会の模様をホームページ記事にしております。以下、ご参考までに。

http://www.takataya.jp/nanohana/kawara/russian_geography/russian_geography.htm

posted by kahe at : 09:27 | コメント (0) | トラックバック (0)